「Powelる」TOPへもどる



set list & live report live photographs Musagician!? special






set list & live report


第1弾に引き続き
ご主人様のくびもとが、僕の指定席。
ノート片手に、わくわく聴いたよ。(げ)








set list

1st

2nd encore

 ◆ Samba Do Aviao

 ◆ Manha De Carnaval

 ◆ Tristeza

 ◆ Samba De Triste

 ◆ Tresteza E Solidao

 ◆ Consolacao

 ◆ Lawns


 ◆ Samba De orfeu ~ Wave ~ Samba De Uma Nota So

 ◆ Apelo

 ◆ Garota De Ipanema

 ◆ O Astronauta

 ◆ Isn't She Lovely

 ◆ Chuva

 ◆ Berimbau


 ◆ 浜辺の歌

▲ ステージタイトルをクリックすると、ジャンプします ▲










1st stage report





午後8時ちょっとすぎ。
ちょっぴり押し気味に、弦太さんがステージに登場しました。
静かに、熱く、緊張と興奮がRoostarを満たします。


「去年の8月につづきまして、『POWELる!?』の2回目です。

最後までゆっくり、楽しんでいってください。」


心なしか緊張した面持ちで、ギターを構えます。
そんなふうに、この日のライブは始まりました。






 1.Samba Do Aviao
 (ジェット機のサンバ)

まずはギターとパーカッションで。

ゆっくりと始まったイントロは、
「明日が見えるまで」


明日が見えるまで!?



自分のオリジナル曲をまぜちゃうこのイントロ、
いつだったかどこかで聴いたことあるぞ。


あれだ!ジェットだ!
去年の8月の『POWELる!?』だ!


うええええええ、1曲目からジェットかよ!!


そう思った方、たくさんいらしたに違いありません。

個人的な印象ですが
この「ジェット機のサンバ」の演奏から弦太さんを好きになった方、
多いのではないでしょうか。
弦太ファンのボルテージ、のっけから一気に高まったことまちがいなしです。


おなじみの、右手の親指が刻む
”ジェット機が滑走路を走る”場面。


長岡さんのパーカッションが後方からしっかりと、
ギターの伴走をします。
ジェット機になって走るギターの、伴走者。
ふたりの呼吸は絶妙。



そして飛ぶ!
ぶわっと。
ぶわわっと。


うああああ。かーっこいいーーーー!



終わりはあらくれ操縦士による飛行かと思われる、
危機一髪バージョン。
暴走ジェット機!
あの指の動きは、一体どんなことになっているのでしょう。



最後の「じゃーん」の前の、お決まりの

「よっ!」

というかけ声が、とてもいいです。



わわわ。今日もさっそく楽しい予感。




 2.Manha De Carnaval
 (カーニバルの朝)

2曲目は、ベースとギターでしっとりと。


流れるようなギターが、会場内にしみわたります。
さみしい曲だけど、途方もない感じはしない。

さみしさが、あたたかく、癒されるような、音。





 3.Tristeza

一度しっとりと落ち着いたところで、
再び楽しいこのナンバー。


この曲でも、
ベースとパーカッションが、ギターの伴走をしていました。
シンプルに、一定に刻むリズムを足場に、
ギターがはじける。



はじける!



「Tristeza」は何度も聴いたことがありましたが、
その中でもいちばんといっていいくらい
リズミカルな、弾けるような、それでいてなめらかな、
うきうきするサウンドでした。


すごくすごく、気持ちのよいギターの音。
かろやかで、流れるようで。


ふわあ。





 軽くMC

ここでちょっぴり、初共演・長岡敬二郎さんの紹介が入りました。
紹介?


長岡さんは、
弦太さんの高校時代の友だちとおなじ顔(笑)をしているそうです。
で、そのお友だちは、弦太さんのお父さまとそっくりだったそうです。

と、いうことは、長岡さんと弦太さんも、似ているらしい、と。


ほほう。


確かに、兄弟と言ったら信じるかも?


輪郭は似ていませんね。
なかみはちょこっと似ているような気も。
ううむ。


長岡さんは、チャングムに出てきそうな感じがします。




 4.
Samba De Triste

この曲は、バーデンパウエルの、世に出た初めての曲だそうです。


穏やかな出だしに、弦を指が滑る「キュッ」という音が入り、
表情が変わります。

そこにベースが入って、テンポがあがっていく。


たまに響く
「キュッ」
という音が、とても印象的。
ところどころでスパイスになって効いています。
耳にひっかかって、忘れられない。
ほおおおお。



ところで、タンタンという楽器、初めて見たような気がします。
ドラム缶然とした格好。
長岡さんは横にした楽器の上に足を組んで座って
シャカシャカたたいていらっしゃいましたが、
そのときのなんとも
「しれっ」
とした表情が、おもしろかったです。
ぼくはすわってるだけー、みたいな(笑)。




新岡さんのベースのソロのときに
時おり入るギターが、
とてもすてき、と思いました。


なんだかやわらかい爪で胸をひっかくようで、
ちょっこり気になって。



1曲の中で


どん、どん、と、短く低く響く音
わーん、と、長く、高くぬける音


ギターのいろんな変化が見えて、おもしろかったです。




MC

八木さんを呼び込んだところで急に、

「寒いですね、外は。・・・・。ここは、熱いですね。」

と、弾まない感じのMCが(笑)。



「『Tristeza』は『悲しみ』という意味なのに、とても明るい曲ですが、
「歌詞の内容は、悲しい感じなんですか?」


と、弦太さんから、ポルトガル語ペラペラの長岡さんに質問が飛びます。


それに対し長岡さん


「まあ、悲しいといえば悲しいかなあ」


と、莫とした回答。なんだか、お人柄が現れているように感じました(笑)。


悲しい内容なのに明るい曲
暗い曲なのに明るい内容


ブラジルにはよくあるのだそうです。





さて
MCにひとくぎりつけ、演奏に移ろうというとき長岡さんが

「いいんですか?こんな漫才みたい(な、しゃべり)で。」

とひとこと。

「いいんです。」


と、弦太さん。



わははははははは!!


いいんです。いつものことです。




 5.Tresteza E Solidao
 (悲しみと孤独)

「そして八木さんを迎え、『悲しみと孤独』という曲を。
どんどんどんどん 落ちていく僕たちを!」


ゆるーいMCに続いたこの、すてばちなMCでの導入が、
たまらなくおもしろかったです(笑)。
とてもさみしい曲なのに。


這うように流れる、ギターにハーモニカ。


この曲の前にMCを入れたのは、
Tristeza」や「Samba De Triste」との差を
より明確にイメージして聴いてもらうためだったのかな、と
少し思いました。





 6.Consolacao

続けて演奏された「Consolacao」

『バーデン・パウエルの作品の中でもドロドロした土臭い感じの強い曲』

と紹介して、前回のPOWELるでも演奏されました。


うん。

土臭くて、ドロ臭くて、決して明るい雰囲気の曲ではないけれど

重心のひくい、どっかりとした、きりっとした、
ガツンとくる演奏が、とてもいい。
かっちょいい。



せまりくるパーカッション。



ギターの、しなる弦。
しなって、暴れる弦。


音だけでなく、見た目にも強烈な。
ばちん・ばちんと、弦は音を立て、
ぐんぐんと何かを追い詰めていくような。


すごいテンポ。



淡々と、一定のリズムを刻み続けるベースも、存在感がある。



ベースとパーカッションが、淡々と刻むからより一層、
どかんどかんと色んな表情を見せてくるギターが
映えるように感じました。



胸に迫る、音でした。






 7.Lawns

1部最後。

この曲は、以前に八木さんのライブで聴いたことがありました。
やっぱりおなじ、Roostarで。

ハーモニカが前面に出ていて、印象強い曲。


でも、
しっかりとギターもフィーチャーされていて。

ハーモニカの音のあいだを
なめらかに縫っていくギターが、とてもすてきでした。

「Consolacao」との落差もあって、


澄んだ、すきとおった響きが、
心にじわんと、残りました。





▲ セットリスト にもどる










2nd stage report





おまちかねの第2部は
Roostar店長サギー志郎さんの流れにのせられて
初披露・バーデンGENTAの手品でスタートしました。

その模様はコチラで。

今回、第1弾にくらべ全体にMCは少なめ。
そんな中でも2部はもうほとんどMCなしで、
演奏にはますますがんがん加速がかかりました。




 1.Samba De orfeu
  ~ Wave
   ~ Samba De Uma Nota So

2部1曲目は、ギターソロでのメドレー。
色々な曲が次々と飛び出し、まざりあっていくのは
弦太さんの持ち味です。

最初の
Samba De orfeu

懐かしいような、
静かでひっそりとしているような、
それでいて何か見えないほのおが燃えるような、

そんな響きが、聴くひとのこころをつかみます。

洗われるような、もえたぎるような。
相反するものが、表裏一体になっている。
でもぐちゃぐちゃと絡むことはなく
すうっと心にしみてくる。
いいなあ。

いいなあああ。


と、思っていたら、
流れるようなメロディを割って前に出てきたのは
これぞBossaなリズム。

Waveだ!

あら楽しい☆

弦の上を指がすべって

『どぅーん』

という音がするのがとてもすきです。




そして、
なんだか音がぽつぽつと
出てきたりいなくなったり
あっちにいったりこっちにいったり
かくれんぼをするようなアレンジが登場した
ワンノートサンバ。


お、次の音はどこ行った?
あら、こっちから出てきたか!


と、飛び跳ねる様子に耳と目がくぎ付けです。
ぴょこぴょこと飛び跳ねて、まるで遊んでいるよう。


楽しい2部の始まりにぴったりだ!!





 2.Apelo

この曲、第1弾でも2部2曲目に演奏されています。
2部2曲目的な曲、ということでしょうか(なんのこっちゃ)。



メドレーを終え
再びパーカッションとベースが入り、
弦により力が入っていくのがわかります。
指さばきが、一層力強い。たくましい。


哀しみにうちひしがれているようでいて
譲らない、確固たるものが流れている。

そんなイメージの、ギターです。


前回も感じた、耳に残って離れない余韻は健在。
ウインドチャイムの音が、
それを一層引き立てていた気がします。





 3.Garota De Ipanema

さて、おなじみの曲が登場しました。
おなかにくるような重心の低い曲の次は、
この軽やかさがまたここちよい。


曲調がかわる瞬間の、息の止め方に、
客席みんながはっとします。
ぐぐっとギターに聴き入っていた目線が一斉に
ぱっと弦太さんの顔に移る。
にんまりな弦太さん。

こんな、呼吸でお客さんと会話しているようなところが
とてもすてきです。

うん。いい。いいなあ。


Bossaの定番に、サンバ楽器のタンタンはぴったり。

このあたりから
前半のえもいわれぬ緊張が熱に変わって
ぐわああああっと加速が始まった感じがします。


今まで聴いたなかでいちばん、太い音の、イパネマでした。






 4.O Astronauta

やっぱりこの曲、大好きです。
ジェットとくっついているのも好きだけど、
たまにしか聴けない単品も絶品。



宇宙に飛び出したロケットが
軌道や何もかもから開放されてしまって
自由にびゅんびゅんとびまわっている感じです。

わは!わはは!すごいすんごい!かっこいいいいいいー!

POWELる第2弾のヤマでしょうか。


そして、とにもかくにもパンデイロ。

パンデイロ!ソロ!!


パンデイロも、パンデイロを操る長岡さんの指も、
なんだか別の生き物のような気さえします。
別の、いのちを持った、生き物。


すんごい。すんごいぞ!なんじゃこりゃあ!


楽器の上をすべる人差し指がすごい。
あの、指一本の演奏なんだ、これ!
まさにマジシャンのような、職人の手です。
うわあ。


会場からも

「おおーーーっ」

という感嘆の声がもれます。
そして弦太さんからは


「いいなぁー」


という声が。となりの芝生です(笑)。


ああ楽しい。
楽しいよー。






 5.
Isn't She Lovely

ここからふたたび八木さんが加わります。
これもまたおなじみの曲。

楽しい演奏は続きます。


おなじみの曲・・・
だけどおなじみの演奏じゃない!
わわ。


右手の親指にはじかれる弦が
こんなに強く大きくしなるのをはじめてみた。


眉間にびしっとしわがよって
ぐわわっと体が前のめりになって
ギターと一体になっているよう。

ヒートアップしているのが、びしばし伝わります。


終盤の、あの指の動きはなんなんでしょう。
いつものフレーズのなかに、
別のフレーズがもぐりこんでいる。
これ、ひとりの手で弾いているの?
音だけ聴いていたら、疑いたくなる感じさえします。


圧巻!






 6.Chuva

「雨」という曲。
この曲も、前回に引き続きの演奏です。


パーカッションの音が、きれい。

ギターも時おり、ハープのように聴こえます。
ほわあ。

よっぽど曲に入り込んでいるのか
弦太さんからハミングが聴こえる瞬間も。

すてきだなあ。




MC

ここでちょこっと、売り物の話が。

八木さんのライブチケット販売のインフォメーションに続き、
ふくろうのチョーカーが紹介されました。


弦太さんがいつも首にさげている
ふくろうの「げんぴょん」のチョーカー。


げんぴょんは手に本を持っているのですが、
今回は弦太スペシャルで、ギターをもったふくろうが完成したとのこと。
10個作って1個はご自分がとり、
販売は9個限定だそうです。


でもどうやらこのふくろう、
即日完売してしまった模様。


うわ、希少価値。
幻の一品です。





 7.Berimbau

今日の最後は、出演者みなさんの見せ場も作りつつ、ビリンバウ。


この日は会場に入ってステージをみてすぐに
ビリンバウが立てかけてあるのが目に入って、

「おおお、また今日も、ビリンバウでのビリンバウが聴けるんだな!」

と、楽しみにしておりました。



 ブラ ジルの格闘技「カポエイラ」で、
 戦っている二人の周りで、囃し立てる時に使われる楽器



というのは、前回のPOWELるレポを書いていて仕入れた情報ですが
もともと「カポエイラ」自体が舞踊で、
『お囃子・舞踊で使う楽器』
と、みせかけて、
楽器にカモフラージュした、武器なんだそうです。


だから、あんな、弓のような形をしているのかあ。
ほほう。


って、
始まっちゃったらやっぱりもう、ギターにくぎ付けでしたが(笑)。



ギター!!


これがもう、すんごいの!


まるで早回しで聴いているようです。


ギターをたたきつけるように弾く冒頭でがしっとハートをわしづかまれ、
続く前のめりな激しいギタープレイに、はっと息を呑む。


攻めて攻めて攻めて。


そのまま打ちあがって地球一周して帰ってきちゃうくらい
ものすごい勢い。


うわああああああ。



時間を忘れるとはこのことです。
目を見開いて、くいいるように見つめるばかりでした。




▲ セットリスト にもどる










encore report


MC

アンコールの拍手に、
今回もはけることなくさっさとはじめた弦太さん。



今日は、よく弦太さんのライブのいらっしゃるお客さんばかりでなく
ライブのうわさを聞きつけたバーデンファンの方も
何人かいらっしゃったようでした。



「アンコールは何にしよう、と思ったけれど
日本の心で、お別れしよう」



「初めての方には、こんなことも、あるんだぞ、と。」



と、始まったアンコールは、
弦太ファンにはおなじみの、この曲。





 浜辺の歌

新岡さんのベースソロから始まり、
八木さんのハーモニカが主旋律を奏でます。
長岡さんも、タンタンで軽やかなリズムを刻む。


本編最後の『Berimbou』とはうってかわって


おだやかな、ゆるやかな、のんびりとした、
ほんわかとした演奏です。



ギターが刻む、Bossaのリズム。
ときどき情景の中を横切る、ジェット機。
はるか上空、目には見えない真空の世界を泳ぐ、宇宙飛行士。



この曲を聴いていると、ほんとうに、こころがぽかぽかと
楽しい気持ちになります。


ここちよい。




ちょっぴりむずかしい顔で聴いていた
バーデンファンと思われる方々もこれには驚いたようで、

「おっ」

という表情。


にやり。


バーデンパウエルの曲や、スタイルに、
オリジナリティも組み込みながら。



Baden GENTA!



これぞ!






そして浜辺を旋回したジェット機は今回もまた
次の『POWELる』へ向かって、びゅうっと飛んでいってしまいました。



第3弾での更なる飛躍が
今から楽しみでなりません。







おしまい。



▲ セットリスト にもどる

▲ ページトップにもどる




げんぴょんのノート