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GENTA Report



2006/3/2
坂上領&ウエキ弦太 DUO @ 大手町マンハッタンブルー

昨年12月、クリスマスソングを中心に演奏した日から約2ヵ月半。
司会&フルートの坂上領さんと、ギター&ボーカルのウエキ弦太さん。
今日は演奏に負けないくらい、おしゃべりの時間もたくさんでした。わは。




<1st stage>
 ◆ ANOS DOURADOS
 ◆ 登山列車と雨男
 ◆ Something is comin' up
 ◆ Como Fue
 ◆ Partido Alto

<2nd stage
 ◆ Recardo Bossa Nova
 ◆ 青春の輝き
 ◆ 梅干しの唄
 ◆ 春
 ◆ Isn't she lovely

<3rd stage
 ◆ My Favorite Things
 ◆ 浜辺の歌
 ◆ Garoda de Ipanema
 ◆ Born to have it all
 ◆ Berimbau


全体に、耳なじみのある曲がたくさんで、率直に楽しかったです。

1stの「登山列車と雨男」は坂上領さんのオリジナル。
拍子がちょこちょこと変わって難しそうだなあ、と思いましたが、
そのぶん聴いていて楽しかった。


2ndで「春」を聴いて、
ああそうか、もう3月なんだなあ、春なんだなあ
と、はっとしました。




「Isn't she lovely」の前に
「2ndは弦太さんアレンジの曲が多いですよね」
と坂上さん。

返す弦太さん曰く


「つまりはギターがやりやすいアレンジってことです」

ギターは「♯」が得意な楽器。

「次の『Isn't she lovely』のキーはE。♯が4つです」


そして
「♯がひとつだと、(じゃーん)こう。ふたつだと(じゃーん)こう。
みっつだと(じゃーん)こう。で、よっつだと、こんな感じ」

という感じに、いろいろと実演して下さいました。


こういうの、好きです。たまにやってくださると、うれしくなる。
うーん、本当だ。
押さえつけた感じと、開放弦。
あらためて聴きくらべるとやっぱりちがうなあ。開放弦。気持ちいいですね。



それで、3rdなのですが。

いや別に、「そらみみ」が最近話題だから言うわけじゃありませんが。




この「My Favorite Things」のアレンジ、
古畑任三郎のテーマ」に聴こえるのは、わたしだけでしょうか・・・。
うーんうーん。




今日は全体に骨のふとい感じの演奏。
ラストの「ビリンバウ」を筆頭に、ギターソロも超熱い。


楽しかったです。わんわん。










2006/3/7
藤原素子シャンソンライブ @ 銀座TACT

藤原素子さんのサポートは、昨年11月のTACT 2 Days以来。
今回のサポートは、弦太さんのライブではおなじみの顔です。

vo.藤原素子  wb.新岡誠  gt.ウエキ弦太


<1st stage>
 ◆ ふるさとの山
 ◆ リヨン駅
 ◆ カナダ旅行
 ◆ 今いずこ
 ◆ サンフランシスコの6枚の枯葉
 ◆ アンデスの風になりたい
 ◆ 殺された溺死人
 ◆ 千の風になって

<2nd stage>
 ◆ オルガ
 ◆ いつ帰ってくるの
 ◆ 時代おくれの酒場
 ◆ それぞれのテーブル
 ◆ 街
 ◆ 異国の人
 ◆ 暗いはしけ
 ◆ 愛のよろこび

<enc.>
 ◆ 毛皮のマリー


藤原素子さんのライブに伺うのは初めてでした。
別にシャンソンを敬遠していたわけでもなく、何となくチャンスを逃していて。

とくにいつだったか、竹本一匹さんとのサポートだったときなんか、
会場の前まで行った記憶すらあります。


そんなわけで、満を持して臨んだ今日のライブ。


予想していたシャンソンとは、ちょっとちがいました。
初めてでもとっつきやすい、聴きやすい感じ。
サポートがよく聴いている方の演奏だったのも手伝ったのでしょうか。


シャンソンといえば
ペギー富岡さんの歌を毎年聴くくらいだったのですが
(気になった方は検索してみてください。)
彼女(?)の歌がものすごくパワフルで情熱的で
歌われている曲も情熱的な狂おしい感じのものばかりなので
シャンソンとはそういう世界なんだな、と、勝手なイメージを持っていました。


やっぱり、そういう曲や、
「殺された溺死人」のように変わった曲も多かったですが、
さわやかな、わりとポップにも聴ける感じの曲があるんだなあ、と思いました。
それは、歌い手の藤原素子さんの持ち味なのかもしれませんが。


とくに1stでは
「旅」
をテーマに、
「ふるさと」を発って世界各国を旅行するイメージで
構成されていましたが
物語のようでとても聴きやすく、楽しかったです。


ギターも、ずっと、流れるようによりそって。


初めてちゃんときくシャンソン、ということもあって
全体的に聴いていたので、細かい描写ができませんが
端的に言うならば

今日もウエキ弦太はよかったぞ。
そしてよくしゃべったぞ。

というところでしょうか(笑)。



さて今日も、空耳な演奏がたくさんでした。

「黒猫のタンゴ」



「チェルシー」のCMの曲

が、登場しました。
他にも今日はふんだんにあった様子。



音楽の、新しい楽しみ方を知ってしまった、今日この頃です(笑)。











2006/3/8
Frame of Happiness.8 @ 表参道FAB

表参道FABにて行われたイベントに
Luz fonte のサポートで出演されました。

vo. & pf. Luz fonte  perc. 則包桜  gt. ウエキ弦太


<set list>
 ◆ 空
 ◆ Just kidding Just loving
 ◆ Shinin' you shinin' me
 ◆ 青の翼
 ◆ Ride on


なんだかびっくりするくらいあっという間でした。
いろんなものがぎゅうっと凝縮された、約40分のライブ。
さくらさんの流れるようなパーカッションと
弦太さんの、ピアノに寄り添うようなギター。


ステージ、向かって左にLuz fonte
中央に桜さん
右に弦太さん


おかけんさんは、いつもとちょっと違う髪型で
右上のところがねぐせ風にちょこっとはねています。
するとあら!
弦太さんは、左上の髪がちょこんとはねています。
まあ、左右対称(笑)。


「Just kidding Just loving」
始まりでそのあまりのかっこよさに、ハートをわしづかまれました。
うひゃー!


今日はゴダンでの演奏。
ひさびさにいろいろな音色を聴かせてくれました。
おなじみの「スキャット」な音色を

「おかけん、のってこいのってこい!」

といわんばかりに弾ませます。
笑顔でギタースキャットに呼応するボーカル。
今日も聴けました。楽しいな、おもしろいな。


「Shinin' you shinin' me」ではコーラスも。
曲の準備のとき、弦太さんはマイクをセットして
ちょっとのどを鳴らしてスタンバイ。
この曲、コーラスが入ると表情がさらに豊かになって、とてもすきです。


 ♪ Shinin' you   shinin' me


の部分のコーラスもいいですが、とくに終盤の、スキャットの部分のコーラス。
いいなあ、すてきだなあ。
Luz fonte のサポートをする機会には定番にして
毎回聴きたいです。



ほんとうにあっというまで楽しい時間だったのですが、
楽しかったのは演奏ばかりではありません。
本日特筆すべきは、MCです。


最後の「Ride on」の前に、サポートメンバーの紹介がありました。

まずは弦太さん。
「ギター・ウエキ弦太!」のおかけんさんの声に
立ち上がってぺこりと頭を下げます。


次に桜さん。
「パーカッション、則包桜!」
と紹介すると、とてもかわいい笑顔で返す桜さん。


「笑顔がかわいいねぇ。ずるいなあ、その笑顔。
こんなかわいい笑顔ですが、みかけによらず・・・・

みかけによらず、パワフルなパーカッションを見せてくれます。」


そう言ったおかけんさんは、すうっと弦太さんのほうを見て。



「弦太さんは、みかけによらず・・・・



  
みかけによらず、いい歳です。 」




 みかけによらず!

 いい歳!!




ちいさく背中をまるめて照れ笑いを浮かべる弦太さんの反応が
なんとも言えず愛くるしかったです(笑)。



おいおいケンちゃんそりゃあないぜ、
と、思いながらも、爆笑してしまいました。




ああおかしい。
ものすごく楽しいライブでした。


うああ、胸がいっぱいだー。









2006/3/11
CLAVE Y GALAPAGO @ 立川ラ・バンバ

前回のライブから約1ヶ月半。
ちょっぴりひさしぶりのガラパゴさんの「冬眠明け」ライブです。


 vo. & perc. 太田みちこ b. & tres. 渋谷和利 gt. & tres. ウエキ弦太
 + マラカスおじさん(ヨシムラさん)


<1st stage>
 ◆ Yolanda
 ◆ Capullito de Aleli
 ◆ 想いの届く日
 ◆ Mango Mangue

<2nd stage>
 ◆ Lagrimas Negras
 ◆ 愛を語ろう
 ◆ Le Dije Una Rosa
 ◆ Cachita

<3rd stage>
 ◆ Chan Chan
 ◆ タナロットの夕日
 ◆ Son al Son
 ◆ Son De La Loma

<enc.>
 ◆ La Bamba


冬眠から明けた、ということで
衣装は「春」のイメージ。
渋谷さんはピンク・みちこさんはあか・弦太さんはきみどりの
みなさん花柄の衣装で登場。
春らしく、お花と花粉につつまれて。


今回のライブで新たに披露された曲も
「花」の名前がつくものがたくさん。
まさに「春」です。


ちょっとひさしぶりのライブでしたが
日本にごく少数しかいないというトレス奏者のうち2人を擁するこのユニット、

今日のライブもいつものとおり
ツイントレスの「Yolanda」から
さわやかに心地よく始まりました。



1st、「Mango Mangue」ではお客さんに
「手拍子とコーラスで参加してください」とみちこさん。
この「Mango Mangue」のコーラス
聴いているといつもなんだか楽しくて思わずわらっちゃうのですが、
今日は笑ってもいられません。
歌わなきゃ。

でも、クラーベのリズムを手で打ちながら歌うのって
とてもむずかしいのですね。
歌おうとすると手拍子がずれちゃったり
手拍子に集中すると歌があわなかったり。


GALAPAGOマニアへの道は険しいですね。
マスターするべく精進せねば思うところであります。

くふふ。



2ndは、おなじみになってきたラウンドで始まります。
わは。
ソンの発祥キューバでは定番のスタイルだそうですが
やっぱりなんだか爆笑してしまいます。
ぶわはははは。

たのしいなー、おもしろいなあー。

今回は、ラウンドで最後のテーブルでの演奏を終えた弦太さんが
ステージにもどるかと見せかけてふり返り、
おもむろに


 ♪ じゃかじゃん!


とギターをかき鳴らしたのが、最高におもしろかったです。



「愛を語ろう」では、何やらハプニングもあった様子。
弦太さんは眉間にしわをぐぐぐっとよせながら演奏していましたが
それを見ながら渋谷さん
演奏に加わるタイミングをはかっているような様子がおもしろい。
いつも演奏中はわりと淡々とした表情だと思うのですが
弦太さんのほうをみながら笑い顔のYambuさんは
なんだかとても新鮮でした。
うきゃきゃ。




そして今日は、フラメンコのような衣装に身を包んだ
マラカスおじさんことヨシムラさんが、
いそぎんちゃくのような飾りのついたマラカスを持って演奏に飛び入り。
この方、れっきとしたお客様です。
が、リズムを入れるタイミング・引くタイミング・落とし方などなど
ガラパゴのみなさんの演奏にぴったり!
ソンというジャンルや、みちこさんの演奏をよく聴き込んでいらっしゃるのですね。
すんごい。
このパフォーマンス(?)にも笑いがとまらない。
弦太さんもヨシムラさんを演奏のあいまに見ては
楽しそうにわらっていらっしゃいました。




3rd。
1曲目はGENTA版熱い「Chan Chan」。
やっぱりこの曲のギターソロはかっこいい。
かーっこいいんだよーう。
まだかな、まだかな、と、演奏されるのをいつも待ってしまいます。


「Chan Chan」から続けて演奏された


「タナロットの夕日」。


この、曲つなぎのギターに、KOです。
なんじゃこりゃー!


1st と 2nd でわらかせて油断させておいて
最後にかっこいいやつをごそっと持ってきたわね、あなた!


あれは反則です。
ほんと。
また聴きたい。
聴きたーい!!



みちこさんの歌う
「タナロットの夕日」
も、定番になりつつあるのでしょうか。
情熱的な感じがとても好きです。


ああー。





締めはアンコールのお決まりになりつつある
「La Bamba 〜 立川ラバンババージョン〜」で。


今日も客席はダンスフロア。
子どもも大人も日本人も外国人も


歌い踊り手を打ち奏で


今日もあっというまで、とても楽しいひとときでした。
ああおもしろかったあ。
ぷはあ。














2006/3/13

The Galaxy Night For Hara Memorial
「・・・and She Sung Like a Bitch!」

by

三木敏悟&インナーギャラクシー・オーケストラ

with The Great Performers


昨年10月
50歳という若さで亡くなられた原久美子さんのメモリアルコンサートが
六本木スイートベイジルで行われました。


以前から前を通るたび、
まさに ”六本木” なすてきな雰囲気で
「一体なんの建物なんだろう」と思っていたのですが
ライブスペースだったのですね。


お店の雰囲気にふさわしく
客席はちょっと「特別」な装いの方がたくさん。
早い時間から客席は大勢のひとでうめつくされ、
その中には白い杖の方や、アイメイトも。

原久美子さんの積み重ねた活動や
原久美子さんへのたくさんの方の思いが
びしびしと伝わってくる、そんな客席・そんなライブでした。



第1部
 ◆ 石笛独奏(インプロヴィゼーション)
 ◆ はにわ

 ◆ North Field
 ◆ Exile
 ◆グレタガルボの伝説
 ◆Merman's Dance

第2部
 ◆ Mystic Solar Dance
 ◆ Heat Haze
 ◆ On The Purple Cloud Hill
 ◆ Take The A Train And All That Jazz
 ◆ Aries's Apology
 ◆ 朗読「たいようのおなら」(灰谷健次郎編集)
 ◆ 風のイヴ

<enc.>
 ◆ When A Man Loves A Woman

(全 作・編曲 三木敏悟)




ステージ中央最前部に、本日のコンダクター&司会の三木敏悟さん。
前面左手から、
ミッキー吉野さん・ウエキ弦太さん・渡辺建さん・斉藤ノブさん
そのうしろ中央に、村上’ポンタ’秀一さん
そして脇をざざざっと固める、インナーギャラクシーオーケストラの皆さん。




弦太さんは、黒のベロアのジャケットに赤のエレキ・赤のストラップでした。
赤エレキ!
エレキエレキ!


ひさびさに聴くその音は、あふれるたくさんの音の中でも
しっかりと耳にとどいてきました。



先日のライブで年齢のことを言われてしまった弦太さんですが
このメンバーの中に入るとうってかわって
「若手」です。
若い。わかい。ワカイ!


敏悟さんには
「もう若手っていうんでもないか」
と言われていましたが、あの集団では
若くて、細身で、笑顔もさわやか風で、明らかに二枚目キャラでした。
この日は。
わほ。




第2部3曲目の変拍子な曲が、印象に残っています。

「このバンドのリズム隊は、初見で問題なく出来た。
何せ人間が変拍子だから」

なんて言われたノブさんのパーカッションで始まるこの曲。
ノブさんをライブで聴くのは数年ぶりでしたが
そのときよりもずっと近くて、感激でした。


そしてそんなノブさんのパーカッションと弦太さんのエレキが
一緒に歌う瞬間があって。
うわああああ。
すごい、すごいよう。かっこいいよう。

これだけでも、来た甲斐がありました。



弦太さんがよくゴダンで使う
「Jazz Scat Doos & Bop」
の音色ですが、
この日、ミッキー吉野さんのキーボードで聴くことが出来ました。
それもなんだか、うれしかったです。
ルーツに出会えたようで。



市原悦子さんの朗読する「たいようのおなら」
確か、国語の教科書か授業かで読んだことがありました。
灰谷さん。
懐かしいな。





思いがけずいろいろなものに出会えたライブでしたが、
アンコールは迫力でした。

「『偲ぶ会』とか、しめっぽいのはやめにしよう」

という大前提のこの日のライブ。
最後はほんとうにわいわいと、かっこよく。
アンコールの演奏が、
アンコール後に流れた原さんのライブ音源にシンクロしていくのが
とてもとてもすてきでした。



生音が録音の音とクロスフェイドする
クロスフェイドして、生音が消えて、演奏を止めて、すっとギターをおろす
その姿が、とても、絵になりました。
絵のようでした。
うあぁ。






この日
ステージ上に常にいるのが25名。
総出演者は31名。


すんごい!


そんな大勢の出演者の中でも
ミッキーさん・弦太さん・建さん・ノブさん・ポンタさんの
「The Great Performers」には、圧倒されました。



すばらしいミュージシャンというのは、こういう人のことをいうんだな。



薄明かりのステージに、舞台袖から
この5人のミュージシャンがすうっと登場しただけで
彼らの放つ無言の光に




鳥肌の立つ思いでした。












2006/3/17
Yuri & GENTA Presents @ 吉祥寺 Strings 前編


昨年2005年に銀座TACTで行われた 「GENTA LIVE」。
あれから1年ちょっと経ったこの日
同じメンバーでのライブが行われました。

うっわー!
あの日の感動ふたたび。

pf.太宰百合 gt.ウエキ弦太 vc.橋本歩 acc.田ノ岡三郎


前編・1st stage のレポートです。


<1st stage>
 ◆ Something is comin' up
 ◆ Air for the G string
 ◆ 星の砂
 ◆ 浜辺の歌
 ◆ 海のノスタルジー
 ◆ Samambaia





この日のスタートを飾ったのは
「プチGENTA LIVE」 的雰囲気満載に
Something is comin' up


1stセット最後に演奏された
「Samambaia」。
「こんな曲が出来るようになったらいいなあ」
「こんな曲を作りたいなあ」
と思って出来たのが、 「Something is comin' up」 なのだそうです。


たしかにどちらも、
集う楽器たちの呼吸が聴こえる、弾むような曲。
楽しいな。



弦太さんの「数ある名曲」の中の1曲であるこの曲の次は

「世界の名曲シリーズ Part. T 」

と銘打って
チェロの橋本歩さんとのセットではおなじみとなった
弦太アレンジの 「Air for the G strings」。


いつにもまして軽やかな演奏。
このメンバー同士の、気安さ、みたいなものが伝わってきます。
気心の知れた感じ。


ところで、もうちょっとで曲が終わるというところで、
歩さんの弓が、棚に置いてあったコーヒーカップを直撃してしまうというハプニングが。

がちゃん!

という音に
ひとりびっくりする歩さんと、何が起こったかわからないできょときょとする他の3人が
おもしろかったです。
本当、割れたりこぼれたりしなくてよかったです。



ここからは
百合さんの「数ある名曲」の中のひとつ
「星の砂」
に始まる、海つながり3曲。



この「星の砂」が。

ものすごい叙景的。

一気に海辺へと誘われました。


歩さんのチェロが、カモメかうみねこか、
海岸を飛びかう鳥達の鳴き声を響かせます。


うしろに
静かに静かに広がる弦太さんのギター、ストリングスは
さざ波の音と、ひろがる白い砂浜。


その上でキラキラと、ころげたりはねまわったり、
ステップを踏むピアノとアコーディオンが
タイトルになっている「星の砂」でしょうか。


音たちが
まるでそこに繰り広がっている映像のように
視覚にうったえかける。


もう、たまらなかったです。



チェロが奏でるメロディーと
それぞれのソロパートもふんだんな「浜辺の歌」は
「星の砂」が描いた情景を、しっかりと受け継ぎます。



風が出て、少し波が出てきた海辺。
波音が大きくなって、太陽も少し高くなってきて、
波のしぶきと、太陽の光の間を、きらーん、とすり抜けるジェット機。
空に楽しげに浮かぶ、雲。



なんだかそんな感じ。
弦太アレンジ「浜辺の歌」。
アレンジも、ギターも、やっぱ最高です。


心はもう、海辺を離れられない。


次の「海のノスタルジー」までの「海3部作」。


「星の砂」 = 朝日にきらめく砂浜
「浜辺の歌」 = 晴れた日の昼間の、穏やかな海辺
「海のノスタルジー」 = 夕方から夜へと向かい、明かりの灯るロマンティックな海岸


といった風情かな、なんて思いました。
海の一日が、構成されているような。

「海のノスタルジー」でのギターソロが、また、たまりませんでした。
うわあ、もう。
指に、見とれます。



と、思ったら次の「Samambaia」では
曲の始まる前に、いきなりおもむろに練習を始めたりして。


百 「え、もしかして練習してる!?」
歩 「そんなのなしなしー!」
弦 「いや、テンポがね・・・」


ぷぷぷ。
わはは。


いつにも増して(笑)、スリリングな本日のライブは
よりスリリングな、2部へと続きます。










2006/3/17
Yuri & GENTA Presents @ 吉祥寺 Strings 後編


pf.太宰百合 gt.ウエキ弦太 vc.橋本歩 acc.田ノ岡三郎


スリリングにもりあがった1st stage 。
続く後半戦はどうなるのか!?


後編・2nd stage とアンコールのレポートです。

前半はこちら


<2nd stage>
 ◆ 梅干しの唄
 ◆ 熱帯魚
 ◆ Welcome a Ball
 ◆ neige
 ◆ Brasilian Bach No.5
 ◆ Let it happen

<enc.>
 ◆ Letter



よりスリリングな2部は
いつもの軽妙なトークを皮切りに
そんなにスリリングじゃない弦太お歌のコーナーから始まりました。

ギターだけでの弾き語りもシンプルですてきですが
他の楽器も入ったり
百合さんのコーラスも入ったりすると
より表情が豊かになって、素敵です。
癒し系シンガーソングライター。
わあ。



弦太コーナーの次は、百合コーナー。

「Welcome a ball」

は、ぽんぽん、ころころ、と弾むような曲で、
聴いていてとても楽しかったです。
聴くほうは楽しいけれど、弾くほうは大変な曲だそうで。
歩さんをはじめ、譜面にかじりつきながらの演奏。
がんばれー!と、応援したくなる(笑)。


ギターのフレーズに「ジェット機」を思わせるところがあって
おおっ!と思いました。
偶然そう聴こえただけなのかどうかはわかりませんが、
とてもおもしろかったです。



続く 「neige」
フランス語で「雪」という意味のタイトルだそうです。
ピアノのイントロが、まさに、しんしんと降りゆく雪のイメージ。
すごくきれいな曲でした。


ふわあ、っと 空から雪が降りてきて
どんどん雪は強くなって
降り積もって
結晶も幾重にも重なっていく


ピアノのソロに、ギター・チェロ・アコーディオンが重なって
演奏がどんどん膨らんでいくのは
そんな様子を思い起こさせました。




百合さんのオリジナルが2曲続いたあとは
「世界の名曲コーナー Part.U」
そして、MCへと続きました。

おのおのの宣伝コーナーのとき。
百合さん・弦太さん・田ノ岡さんがそれぞれCDの宣伝をしたあと



 弦 「歩ちゃんは?」

 歩 「作ります!」



歩さんの答え方が、潔くておもしろかったです(笑)。
必ず買うので、ぜひ!


ウエキ弦太数ある名曲の中で、とくにすきな
「Let it happen」で、ライブは終わりへと向かいます。


冒頭で、
田ノ岡さんがアコーディオン(お正月のライブでベルトがはずれちゃったやつです)を
トコトコ鳴らしてリズムを入れたり。
ゴダンも、エレキ的な音になったり、いろいろです。

いろいろ!
もりだくさん!!


もう、本当に、この曲、大好きだー!!

すんげーかっこいーの。これ。
うぎゃー。




ひとしきり盛り上がったあと
アンコールは弦太さんオリジナルの「Letter」。


今日の楽しいライブの終わりにも
冬が終わり本格的な春へと向かうこの季節にも
ぴったり。

ギターとチェロが、たまりません。

はふ。


最後の「Letter」で
なんだかこころが深呼吸をしたような。
ここちよいきもち。





ふんわりと、ゆっくりと、
3月17日の夜は、更けてゆきました。






















2006/3/30
CLAVE Y GALAPAGO @ 恵比寿エル・リンコン・デ・サム


恵比寿駅から徒歩3分、サムさんの陽気なメキシコ料理やさんに
約半年ぶりのガラパゴ登場です。


vo. & perc. 太田みちこ b.渋谷和利 gt. & tres. ウエキ弦太


前回も、このお店の激しい盛り上がりぐあいに目を丸くしましたが、
今回も然り。
インパクトの強い事件が起こりすぎて
おもしろすぎて、もうわけがわかりません(笑)。


<1st stage>
 ◆ Mango Mangue
 ◆ Yolanda
 ◆ Chan Chan
 ◆ タナロットの夕日
 ◆ Lagrimas Negras
 ◆ Cachita

<2nd stage>
 ◆ 思い出は美しすぎて
 ◆ 私はピアノ
 ◆ 20an~os
 ◆ En el silencio de la noche
 ◆ Son al son
 ◆ Quemanera de quererte quemanera


<enc.>>
 ◆ Son de la loma






ステージを始める前
トレスのチューニングがおかしくなってしまっていて
Yambuさんと弦太さんが一心不乱にチューニングをあわせていたのですが、
その音と、一心不乱ぐあいが、さっそくおもしろかったです。


場つなぎのためにMCをするみちこさんですが
そのうしろでひっきりなしに鳴るトレスの音がおかしすぎで。
みちこさんがんばれー!




始まる前からおもしろすぎ(意図してるわけじゃないと思うのですが)な
年度末な3月の夜のガラパゴナイト@恵比寿が、幕を開けました。




1stは、
「Mango Mangue」
はじめおなじみの曲で構成。
中でも今年に入ってからレパートリー入りした
「タナロットの夕日」
が目(耳?)をひきます。


前曲の終わりのころには、すでにイントロの準備をして
ギターを構えている弦太さん。


おっ、これはもしかして・・・


と、思ったらやっぱり!
このギターのイントロはかなり熱いです。



熱い「タナロット」が終わると
今日はさっそくラウンド。
Yambuさんと弦太さんは楽器をストラップにかけ、
みちこさんはマラカスを持って
お店の各テーブルをまわりながら演奏します。
もう、お店の雰囲気にぴったりで、のっけから全開です。
うひゃ。




2ndは、
弦太さんアレンジの日本の曲が2曲続きます。
日本の曲だけれど、アレンジが、ガラパゴにぴったり。
しかも、ガラパゴのセットの中にあってはより一層
日本語詞の曲は目立ちます。
しかも、しっとりとした大人の雰囲気。


単なるSonのトリオではない
ツイントレスにつづいて、
ガラパゴのオリジナリティというか、個性というか。


とてもいいです。すてき。




今日は客席に、サルサのダンサーグループがいらっしゃいました。
1月のTACTや、その他ガラパゴのライブに
ちょこちょことお顔を見せてくださるみなさんなのですが、
今日も大勢。
しかも今日はダンスの先生もいらして。



「踊ってください!」



とステージから呼びかけるまでもなく、
みなさん立ち上がって踊ります。
そのおどりがまた、キマってるの!


決まったステップに、即興でアレンジを加えて。


自分のペースで自由に踊る人
まわりとフリをあわせて踊る人
男女ペアになって踊る人


もう、さまざま。
楽しみ方、人の数だけ。


演奏もおもしろいし、客席も楽しい。
どっちを見てもわらいっぱなし。


そんななかで、たぶんいちばん歌いたくて、踊りたくうずうずしていたのは、
店員さんに違いありません。



店員さんにメキシコ人(かな)の方がいらっしゃるのですが、
仕事そっちのけで手を打ち鳴らし、歌い、掛け声をかけ。
うずうずしている様子が、ものすごく伝わってきました。



もはやお客さんも店員さんも関係ないです。
そして、いつもいちばん楽しみたいのは、店長さんに違いありません(笑)。





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余談ですが
先日野球でメキシコが勝ったとき
このお店にテレビの取材が来て、ニュース番組で放送されたとのことで

店長のサムさんたら
そのビデオをライブ前とライブ後に、何回も何回も流していました。

そして、インタビューを受けたメキシカンな店員さんが

「しゃべってるの、あれ俺、俺だぜ!」

的なアピールを何度もするのもおかしかった。
あはは。


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確かアンコール前最後の「Quemanera」でだったと思うのですが
弦太さんのトレスのソロがすてきかつ愉快でした。

わあぁっと、弾いている、弾いている!とわくわく見ていたら
何だかメロディが単調なものになってきて。

あれれ。


♪か え る の う た がー


「かえるのうた」だ!
思いもよらないとびいりちゃん。カメに呼ばれたのでしょうか。ぷぷ。


♪げろげろげろげろ ぐわっ ぐわっ ぐわっ


のところを、もとの曲にかぶせていって、曲をもどして。
うひゃあおもしろいー。

また聴きたいです。




ガラパゴは、演奏もいつももちろんたのしいのですが、

3人のパフォーマンス
お客さん
お店のみなさん

みんなおかしい・・・もとい、おもしろいです。



それも、回を重ねるごとに、パワーアップしている!
すんごい。すんごいなあ。

新しい曲も毎回加わっているし、これからますます楽しみです。







 本日のスペイン語講座 : 『オートラ』 ・・・ アンコール
 
 『チップ』 は、何でしたっけ、、、?サムさん。