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GENTA Report





2006/10/17
僕ンち的集会…"Live~applause" @池ノ上 Bobtail 前編


2005年10月17日に逝った異彩のボーカリスト・原久美子に捧げるアプローズ


vo.&gt.ウエキ弦太 harm.八木のぶお
guest : pf.井尻慶太




前回の「僕ンち的」では
ゆるーいライブ、というのを掲げたために
「逆に緊張しすぎ大変なことになってしまった 」
という反省点をもとに、


「よりタイトな僕ンち的」


と、方向性を変えてお届けされた今回のライブ。



ライブタイトルにもあるように
弦太さんとご一緒に約2年間 「Live~applause」 という活動をされてきて
昨年惜しくも亡くなられた、ジャズボーカリスト・原久美子さんを偲んで、
という気持ちのこめられたライブです。



「Live~applause」 で演奏されていた曲を中心に。
久美子さんがそっちに行っちゃっても
俺はちゃんとやってるぞ、ねえ聴いてる? 的な。



「偲んで」というライブではあるけれど
しんみりしたことをするのは久美子さんのカラーじゃない。
むしろ出てきて怒られそう。
だから、いつものように、笑いもありで、楽しいライブに。





そんな心意気が伝わってくるライブでした。







1st set


しんみりするのはやめよう、とは言ったものの
しめっぽい気持ちもどうしてもある。
だからそんなのは、最初にやっちゃおう。




そんな気持ちがあったかどうかはわかりませんが
最初の2曲は
今はもう会えない久美子さんへの思いが
たくさんつまった曲であるように思いました。




 * * * * * * * * * * * * * *





■「明日が見えるまで」〜「しあわせのランプ」



2曲続けての演奏でした。
この2つの歌を、しかも、間をあけずに。
余計なことが、間に入ってこないように。




このつなぎの演奏は、ちょっと、反則だ。




感想を語れるような言葉を持ち合わせていません。

胸が詰まった。
やさしかった。
力強かった。
あたたかかった。
しん、としていた。
ふんわりしていた。
確固として、そこにあった。



ライブや曲に込められた特別な気持ちを
知っていても、しらなくても、ぐっとくる。



冒頭でカウンターパンチです。もう。
困りましたね。






■「河」




ライブでは久美子さんがボーカルで歌われていたこの曲を
今日は弦太さんのボーカルで。





「河」 というのは
わたしが唯一聴いたことのある久美子さんのライブでも歌われていて
何だかとても印象に残っている曲でした。
「河」 と 「Amazing Grace」 が
たった1回聴いただけですが、すごく耳に残っている。




久美子さんの歌声と
弦太さんの歌声は
もう、全然違うのですが、なぜだか
久美子さんの歌声が戻ってくるようでした。
きっと一緒に歌っていたんじゃないかな。








<1st stage>

◆ 明日が見えるまで
◆ しあわせのランプ
◆ Amazing grace
◆ 遠くへ行きたい
◆ Now we all together
◆ 河








2006/10/17
僕ンち的集会…"Live~applause" @池ノ上 Bobtail 後編




2nd set


1回目の「僕ンち的」で、歌いたかったけどかなわず演奏だけになった
懐メロメドレー。
思いつき的に、今日は弾き語りで。



会場のみなさんも、知っている曲は口ずさんだり
「あれ、これ歌詞わかんねーや!」
なんて、もうみなさん、自分が歌って楽しむことが先にきちゃってる。
あはは。


弦太さんもとても楽しそう。
思いつきなものだから、途中歌詞がわからなくなってしまう場面もあって
そんなとき



♪ふにゃふにゃふにゃふにゃあ〜



とごまかして歌うのもおかしい。
そして「赤いスイトピー」の、唐突さが大好きです(笑)。







 * * * * * * * * * * * * * *






「As time goes by」



弦太さんがボサノバをやり始めたころのアレンジ、と
おっしゃていたように思いますが
そのボサノバテイストが何だかとても聴きやすくて、楽しかった。
似たようなことを言えば
次の 「all of me」 のジャジーな感じも、耳に楽しかったです。








 * * * * * * * * * * * * * *





さて次の

「IKO IKO」




ここからゲストで、ピアノに井尻さんも加わります。
ボーカルは八木さん。
客席は手拍子でいっぱいに。



曲が始まる前に弦太さんからの歌唱指導(?)で
歌詞の一部が紹介されます。
弦太さんはこの歌詞をかたかなで


じゃかもー ふぃなー あんなんね じゃかもー ふぃなーね


という風に久美子さんから教わったそうで
客席にもこのようにレクチャーしつつ、八木さんに
「でも八木さんだと、発音が全然良かったりするんですよね」 と振ると


「おんなじだよ」


と、八木さん。
いつものことですが、見もふたもない(笑)。



この曲は久美子さんが大好きだったそうですが
今TVCMでも使用されている曲で
みなさん耳になじみがあった様子。




へイナ! ヘイナ! ヘイナ! ヘイナ!




と、コールアンドレスポンスで、場内はとても盛り上がりました。

ああ楽しい。











その盛り上がりのままに、「愛のヒーロー」へ。




この曲ではお客さんに
「がんばって!」 とか 「だいすき!」 とか
コールを求める場面があるのですが
あまりに突然でそのコールがうまく入らなくて
弦太さんと井尻さんとでふたりして演奏を止めてお客さんに向かって




「ちょっと! ちょっと ちょっと!」 (ザ・たっちの)




とネタをやってみたりして。

そのネタも
弦太さんが演奏で盛り上がりすぎて
ネタあわせしていたポイントを通り過ぎてしまって
くやしいからあとから無理やりつっこんだ様子で
井尻さんは 「え、ここで!?」 みたいな顔をしていたりして



そんな事情を弦太さんが説明し
お客さんに歌唱指導し
それをだまーってじーっと聞く客席に



「シーンとしないで下さい!!」



なんて叫んだり。



やー、「僕ンち的」だなー。
くすくす。これこれ。あはは。









締めは、「Live~applause」 もいつもこれで終わっていたという
「Imagine」



ピアノがきれいでした。
流れるようで。


井尻さんはもともと出演は告知されていなかったけれど
初めからピアノ入りで演奏するつもりだったのか
それともピアノは飛び入りで
当初はギターとハーモニカで演奏する予定だったのかな。


どっちも聴いてみたいなあ。







「大切な君」は、今日のアンコールにぴったり。


弾き語りで幕を開け、弾き語りで幕をおろす。



やさしい、やさしい、ライブでした。










<2nd stage>
◆ メドレー
  学生街の喫茶店〜あなた〜心の旅〜無縁坂〜瞳を閉じて〜
  冬の稲妻〜なごり雪〜ただお前がいい〜ワインレッドの心〜赤いスイトピー
◆ As time goes by
◆ all of me
◆ IKO IKO
◆ 愛のヒーロー
◆ 愛を語ろう
◆ Imagine

<enc.>
◆ 大切な君